2019年08月02日

品質パトロールがうまくいかない理由

品質パトロールがうまくいかない理由
品質パトロールについては、以前書いたブログ 品質パトロールの目的と本質 がありますが、現在の現場パトロールは、3Sや安全に関する指摘(不安全状態)だけになっているのではないでしょうか?

「モノが直置き」「ゴミが落ちてる」「帽子をかぶっていない」「眼鏡をかけていない」「身なりがちゃんとしていない」などの指摘をされ、こんなことを指定され、直すことで、品質が良くなるのか?と思われていませんか?突き詰めるとこれらも大事なことではありますが、そもそも品質パトロールの目的を明確にしていないので、気がついたことを片っ端から上げて、揚げ足取り、ダメ出し大会になってしまうのがオチです。

見つけたい問題が、しくみの悪さなのか、運用の悪さなのか、土壌の悪さなのか、目的も絞らずに、品質パトロールを行っても指摘は当然ばらつきます。現場パトロールで見つけなけれならないのは、問題点(ヒヤリ・ハット)の9割を占める「不安全行動」です。

※不安全行動 参考:ブログ 遠藤メソッド版なぜなぜ分析「真因究明ストーリー」

しかし、行為保証という考え方を知って、すぐに品質パトロールで不安全行動を探そうとされる方がおられますが、実際のところ不安全行動を探し出すのは至難の業です。なぜなら、不安全行動が表れるのは一瞬だからです。瞬きするだけで見逃してしまいます。こんな不安全行動があるのではないか?という予測がなければ、見つけることは困難です。

そこで必要になってくるのが、不安全行動を見える化した「製造技術標準」です。

ブログ ヒューマンエラー・ポカミスの原因と対策 にも書きましたが、不良が発生する「見えない(診えない)瞬間」「見てない(診ていない)瞬間」「見られない(診られない)瞬間」が見つけられない限り、不安全行動をなくすことも、不良をなくすこともできません。ですが、この不安全行動を見つけなくすことが出来れば、劇的に不良率は減っていきます。

不良は原因不明ではありません!必ず原因(見えない(診えない)瞬間」「見てない(診ていない)瞬間」「見られない(診られない)瞬間」)があります。

御社の不良も必ず減らせますので、ぜひとも行為保証に取り組んでみてくだい。

posted by 遠藤メソッド「行為保証2.0」公式ブログ at 16:43| 品質管理