
よくある質問です。自分は抜かりなく完璧だと思っている管理者が思う事です。
その管理者が作業者に指示しているところを聞いてみると「ちゃんと、しっかり、丁寧に」と言っているのを耳にします。「行為保証2.0」はこのあいまい表現を問題にしています。管理者は真面目に「ちゃんと、しっかり、丁寧に」と言ってはいますが、相手に何が伝わっているのかです。具体的には何も伝わっていないのが実情です。
行為保証(目的意識を持った動作の保証)では「ビス着座を斜め45度から覗き込むのが…」
いわゆる「ちゃんと、しっかり、丁寧に」という事です。
管理者の「ちゃんと、しっかり、丁寧に」という曖昧語から具体的な言葉に変えるものが「行為保証2.0」のツール「製造技術標準」です。「何を、何で、どんな風に、どんなタイミングで、どんな基準で」のノウハウをトレースする言葉を製造技術標準に落とし込みます。具体的かつ明確な言葉に変えることが重要で、これが出来ていない状況では、すべて管理者の問題です。そこを整えず、整えることすらできない事を、管理者は自責の念を持つべきです。作業者は不良を出したくないし、叱られたくもないのです。
現在、作業者不足が問題になっており、海外研修生が現場に入ることを考える必要があります。日本人同士より、この曖昧指示がもっと問題になるのです。ここを補えるものが製造技術標準です。映像を中心に伝える道具として、コミュニケーションツールとしての役割が評価されております。
現状忙しいから「行為保証2.0」導入に躊躇する企業様が多くあります。「今だけ、金だけ、自分だけ」と、現状を皮肉を込めて表現があります。今忙しいから。儲けはある。自分が責任者の時だけ何とかなればいい。残された若者世代は、先輩が卒業と共に現場劣化があっても、お前たちの問題だと、先輩方は言うのでしょうか。無責任極まりない。私の言う事を聞け。考えずにまず実行。そんな育ち方をした製造マンが、現場を立て直すことはまず無理です。ベテランが現役の間に若い製造マンを育成する事が、未来の現場劣化を防ぐ方法なのです。
貴方が居る時にやらなければ、あなたの育った現場は疲弊する。立ち上がってください。
我々は「行為保証2.0」の普及に想いをもって行動しております。