
書籍「行為保証による現場品質向上活動」の発行元である日科技連出版社より、重版連絡が来ました。
初版が2014年3月22日で、今回が2015年2月16日。重版までに1年かからず少し感動しております。先に出版した「現場主義で品質向上!」(発行:カナリア書房)についても重版が決まり、その方向で動いております。
行為保証(目的意識を持った動作の保証)という考え方を発見し、研究する中で、問題のとらえ方の本質が見えるようになり、多くの人に知って頂く事で産業界への貢献ができると、この重版で自分の志がより明確になり、強く持てるようになりました。
遠藤メソッドWebサイト(https://em-labo.com/)のアクセス数も確実に向上し、市場での関心の高さを伺える状況になってきました。問い合わせと、引き合いの増加も見られ、セミナーの中で、すでに自社で導入を始めていると回答するケースも増え、我々の想像以上のことが動き出していると思います。苦戦はしておりますが、新書も執筆最中であり、導入時におけるトラップについて解説するつもりです。
2015年、2016年、2017年のどこかで、日本の品質思考の転換期として位置づけされるような変化点にしたく思っております。
現在、円安で日本に戻ってきている状況で、一番問題なのが若干の勘違いです。日本の現場は強いと思っていることです。現実は、すでに劣化が始まり、日本の現場は強くないという事です。ゆとり世代が増加して中堅どころになり、戦後復興の立役者が減少する中で、苦悩しているのが現実です。ここで、経営者の方々に奮起して頂きたいと思っています。それは、最近の傾向で生産の構えが小さくなる中で「研修や教育などする暇が無い」と口をそろえて言っているようです。しかし、ここが最後かも知れないという事です。「戦後復興の立役者が減少する」と表現しましたが、減少すると表現できるのも、あと10年もありません。
多くの現場の、50歳を越えるベテラン作業者にこの話をすると、「我々には、自分の技術を残したいと思う気持ちはある。」「しかし、今まで残し方が分からなかった。」と言います。その人は後輩のために、製造技術標準を一生懸命作成して頂いております。使える製造技術標準がなかなか作れない状況で、劣化するポイントがあり、ここにも実は、何故そのように表現することが必要かとノウハウがあります。
「多くの事を伝える」それを残すことが私の仕事であると思っています。重版を機に新たに、自分の役割認識を再確認して、自己研鑽する次第です。