2017年01月11日

「行為保証サミット2016」から見える産業界

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「行為保証サミット2016」は、昨年より少し遅い時期であったので、参加者数の心配をしておりましたが、昨年とほぼ同等のご参加・ご支援を頂きました。1月1日の日刊工業新聞の中でも「団塊世代の大量引退」と見出しにあるように、次世代の育成が今後の課題、そんな思いの中でのご参加があったように感じております。

昨今の新聞では「ISO9001:2015」よりも「IoT」「インダストリー4.0」関連の「第四次産業革命」の記事が多くありました。製造現場は、どちらを模索するにしてもサイバーフィジカルシステム(CPS)の強化に注力する必要を感じております。
特にフィジカル(physical)である「現場の強さ」が成功の鍵であると思います。
残念ながら、ここの理解が不十分な状態が続いていると感じます。特に品質においては「製造品質向上がキーワード」であり、ここの向上策を模索する皆様がおられます。何を守るべきか、どんな運用の中で守れ、現場の強さが確立されるのか。

現状の製造現場の問題は、守る力がなく、同じ不良を再発させる悪循環になっている認識を持っていません。ここを直視して対処しない限り、現場の強さは構築できない。経営者の方々の気付きの無さが大きな問題です。「日本死ね!」と、さびしい言葉が流行語大賞に上げられ大きな問題になりましたが、産業界は、このまま何もしなければ、崩壊の危機すらあると思っております。正に「日本は死ぬぞ!」なのです。

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行為保証サミット2016ではそんな問題意識の中で多くの率直な質問があり、今回はこの問いに対して、3社の導入事例(苦労話)と、4社のパネルデスカッションから、それぞれの立場、レベルで回答を頂きました。発表された方々、パネラーの方々には、率直対応を頂き、感謝です。多くの方々の共感を頂いたように思っております。私たちが話をすれば主観的になる所を、客観性を持たせ、次の世代への道しるべとなった様に感じ、感謝です。

遠藤メソッド行為保証の自主導入(自社で自分たちだけで実践)を模索する企業様への対応が必要と感じ、これらをサポートする企画を検討していますが、論理を提供できても訓練は提供できず。ここにネックがありますが、運用を含み使える状況にすることは正しい考え方で導入しながら考えるとして、試みの企画をしてまいります。ここを企画するに当たっては、もうひとつ不安があります。それは、行為保証普及のスピード感で、産業界の劣化スピードとのバランスです。現状は、遅いと感じます。その中での企画と認識していただければと思っております。

posted by 遠藤メソッド「行為保証2.0」公式ブログ at 00:00| セミナー・イベント